アジア太平洋地域における
精神作用物質

世界中には、アルコール・タバコ・カフェインだけでなく、大麻・アンフェタミン類・幻覚剤など様々な精神作用物質を使用する人たちがいます。それは、アジア太平洋地域も例外ではありません。

しかし、こういった精神作用物質を使用する人たちは、社会の偏見や差別によって社会から切り離され、時に生命に関わるような様々な保健医療サービスを利用することができず、依存症や様々な健康被害に直面したり、中には亡くなってしまう人も少なくありません。

世界では、こういった精神作用物質を使用する人たちがどのような目的でこれを使用し、どのような健康被害に直面し、どういった支援を求めているのか、様々な調査が行われてきました。

しかし、アジア太平洋地域では言語の壁や社会の偏見の強さから、こういった調査が十分に行われておらず、多くの課題が残されています。


アジア太平洋物質使用調査(Asia-Pacific Substance Use Survey. 通称APSUS)は、アジア太平洋地域に特化した、精神作用物質の現状を把握し、ユーザーの健康や命を守ることを目的とした世界初のオンライン調査プロジェクトです。

この研究は、ユーザーの健康や安全を守り、社会により人道的で、効果的な薬物・依存症対策を提案することを目的として日本とオーストラリアの国際共同研究として2025年に立ち上がりました。

この調査では様々な精神作用物質を使用する人たちが
・どういった健康被害や問題を経験し、何に悩んでいるか
・どのように困難に対処しているか
・どのような支援や薬物政策を求めているか
といったことを知りたいと考えています。

APSUSについて

初年度の調査は2026年を予定しています。調査にはインターネット上の調査フォームからアクセスすることで回答可能です。ぜひ、あなたの声をきかせてください!

日本

片山 宗紀(国立精神・神経医療研究センター)
嶋根 卓也(国立精神・神経医療研究センター)
高野 歩(国立精神・神経医療研究センター)
野崎 千尋(早稲田大学)
風間 暁(フリーランス)
松本 俊彦(国立精神・神経医療研究センター)
正高 佑志(一般社団法人 Green Zone Japan)
稲田 健(北里大学)
堤 史織(国立精神・神経医療研究センター)
鈴木 祐人(国立精神・神経医療研究センター)
クリストファー・ファイ(プロジェクトアドバイザー)

オーストラリア

Carmen Lim (The University of Queensland)
Cheneal Puljevic (The University of Queensland)
Jason Ferris (The University of Queensland)
Jason Connor (The University of Queensland)
Wayne Hall (The University of Queensland)
Yan Yee Lee (The University of Queensland)
Tim Piatkowski (The University of Queensland)

タイ

Pongkwan Yimsaard (King Chulalongkorn Memorial Hospital/Chulalongkorn University)

ヨーロッパ

João Pedro Matias (European Union Drug Agency)